2015/03/22 16:25



私が暮らすスウェーデン・ダーラナ地方は、自然豊かで美しい景色が続いています。

毎日のように、湖に続くこの河を渡っています。

Skantique(スカンティーク)という店名を思いついたのもこの橋を渡っている時でした。


わたし自身ここスウェーデンで生まれ、日本で育ち、

二年半前に大好きなこの地に戻ってこられました。



スウェーデンをはじめ、北欧は生活に寄り添った美しいものの宝庫です。

この土地で育まれた、特別な空気をまとったアンティークを集めたお店を始めました。


ハンドペイントの食器、手刺繍の生地、手で編まれた木のカゴなど

手のぬくもりを感じ取れる素朴で美しいものがここには古くからあります。


この二年半、毎週のようにアンティークを探しに行っています。

未だに、見たことのない素敵なものとの出会いがあります。



こちらはスウェーデン南部出身のBengt Wall / ベングト・ワルの小鳥のオブジェです。

彼は1956-66年まで活躍した陶芸家です。

その後は娘さんのAgneta Wall / アグネータ・ワルが後を継いでいます。

1914年生まれのBengt Wallは晩年の10年間、陶芸を始めています。

どんな転機があって始めたのでしょう。


こちらの小鳥を手のひらにのせると程よくおさまります。

鳥の動作の一瞬を切り取ったかのようで、それぞれ表情ゆたかです。

きっとBengtは動物や自然が好きだったのでしょう。

好きだからこそここまで生き生きとした小鳥を作れたのだと思います。


Glad Påsk! (ハッピー イースター!)


スウェーデンのイースターはPåsk / ポスクと言います。

もともとはキリストの復活祭のお祝いでしたが、今はハロウィンのようなイベントです。

子供たちがほっぺたを赤く塗り、そばかすを描き、カラフルなお洋服を着て魔女になりすまします。

かごを片手にお菓子をもらいに家々をまわる子供たちはとってもキュート。


こちらは1950年代頃のポスクの飾りです。ご家庭で手作りされたものだと思います。

にやりと笑う愉快な魔女、色褪せたモールのひよこ、フェルトの卵のセットです。

今年のポスクは4月5日です。

季節のもの、北欧の行事にちなんだものもお店でご紹介していきます。


時間を経てきたからこそ、まとう空気がアンティークにはあります。

ものがもの以上になったアンティークを、心を込めて選んでいます。




Skantique